北海道のおやきとは?本州との違いと魅力
北海道で「おやき」と呼ばれる菓子の正体
北海道のおやきは「今川焼き」や「大判焼き」に相当する菓子である。
北海道で「おやき」と呼ばれるものは、丸い焼き型で作られた甘味スイーツが一般的であり、信州おやきのような蒸し焼きや煮込みスタイルではない。「おやき」という名称が本州と異なる使われ方をしているが、その形態や製法は本州での今川焼きや大判焼きと全く同じである。
「あんこ」や「クリーム」が定番の具材として使用される。
十勝産小豆の高品質なつぶあんやこしあん、北海道産乳製品を使ったカスタードクリームが一般的な具材として親しまれている。北海道の農業や酪農の発展が、地元産素材を活用した具材の多様性を支えている。
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「おやき」という名称の由来と本州との違い
北海道のおやきの名称は、本州の「おやき」とは別起源である。
北海道で「おやき」と呼ばれるものは、本州(特に信州)の「おやき」と形態や具材が異なるが、名称のみが共通している。本州のおやきは蒸し焼きや煮込みが多いのに対し、北海道のおやきは今川焼きや大判焼きと同じ形態を指している。
名称の由来は、本州からの移住者が持ち込んだ可能性が高い。
明治以降の北海道開拓期に、本州から移住してきた人々が「おやき」という言葉を北海道に持ち込んだ。北海道において、今川焼きや大判焼きが「おやき」と呼ばれるようになったのは、移住者による言葉の伝播が起因していると考えられる。
本州との違いは、名称の使われ方と食文化の背景にある。
本州では「おやき」は主に信州おやきとして蒸し焼きや煮込みの保存食を指すが、北海道では甘味の焼き菓子としての「おやき」が定着している。地域ごとの食文化の違いが、名称の意味や指す対象を変化させたと考えられる。
参考文献
白井暢明 「北海道開拓者精神とキリスト教」 北海道大学出版会 2018年 第1章25-60p
川野佐一郎 「知られざる北海道 開拓移住者の夢: ひと、まち、時代を架橋する」 北海道新聞社 2016年 第2章45-80p
地域別のおやきの呼び方と特徴
地域別のおやきの呼び方と特徴
北海道: おやき
北海道では、今川焼きや大判焼きと同じ形態の甘味の焼き菓子を「おやき」と呼ぶ。明治期の開拓期に本州から移住してきた人々が「おやき」という名称を持ち込み、北海道で定着。具材には十勝産のつぶあん・こしあん、北海道産乳製品を使ったカスタードクリームなどが主流。
東北地方: 今川焼き、大判焼き、一部「おやき」
東北では、「今川焼き」や「大判焼き」と呼ばれる地域が多いが、一部で「おやき」という名称も見られる。北海道に近い青森や岩手などでは、「おやき」の呼称も浸透している可能性があるが、具材や形態は今川焼きや大判焼きと同様。
関東地方: 今川焼き、大判焼き
関東では、今川焼きや大判焼きという名称が広く知られ、丸い型で焼いた甘味菓子として親しまれている。名称の由来は、江戸時代に「今川橋」の名前を冠した店から広がったとされる。具材はつぶあん、こしあん、カスタードクリーム、チョコレートなど多様。
関西地方: 回転焼き、御座候
関西では「回転焼き」と呼ばれることが多く、焼き型を回転させる調理器具に由来。甘味菓子としてつぶあんやこしあんが定番だが、抹茶クリームやカレー風味などアレンジが見られる。
九州地方: 二重焼き、ひらくり
九州では「二重焼き」という名称が主流で、上下の生地で具を挟む形状に由来する。定番の具材はつぶあん、こしあん、白あん。地域によっては「ひらくり」など独自の呼び名もある。
引用元
今川焼きとは?由来や特徴、そのほか呼び方について解説
大判焼、今川焼、御座候など地域の呼び方を一覧にして解説
まとめ
この記事を通して、北海道でおやきと呼ばれている由来や全国各地での呼び方の違いがよくわかります。また、北海道のおやきに使われている地元の特別な材料や、その名前、形ができた歴史を知ることで、おやきを食べる楽しさがさらに広がります。自分の好みに合ったおやきを見つけて、その地域ならではの味や文化をもっと楽しめるようになるでしょう。
北海道おやきの由来に関しては、諸説あります。